Wells車載部門の撤退で約150億円の費用計上が見込まれる一方、清算による税務上の損金が働き、当期利益は約30億円押し上げる見通しとなっている。日本特殊陶業はWells Vehicle Electronicsの撤退を公表した。
日本特殊陶業はWells社事業から撤退することを公表し、撤退に伴う営業費用として約150億円を見込む。一方、清算による税務上の損金が生じ、法人所得税費用が抑制される見込みである。税効果の減少分が営業費用を上回ると試算され、最終的な当期利益は約30億円の押し上げになる見込みだ。
撤退対象は米国子会社Wells Vehicle Electronicsの自動車部品事業の一部を第三者へ譲渡し、残る法人を清算する方針。譲渡価額は非開示で、譲渡する資産や負債の詳細も公表されていない。
2015年にWells社を完全子会社化して補修用自動車部品の品ぞろえを拡充した経緯があり、今回の撤退は事業ポートフォリオ転換の一環とみられる。撤退の背景や狙いは公開情報だけでは断定できない点が多い。
今後の実務上の進展として、清算完了時期や最終的な現金流出入、税効果の算定根拠など、追加開示を待つ状況が残っている。