日本企業の中国離れが進行する中、民需の冷え込みを受けてTOTOや河合楽器製作所の決算資料に中国市場の落ち込みが鮮明になっている。帝国データバンクの最新指摘も加わり、現地の需要構造の変化が浮き彫りとなっている。
帝国データバンクの報告によると、中国進出企業数は2012年の1万4394社から2026年には1万社を切り、約29.7%の減少となった。背景として、低コストの生産拠点としての従来の役割が薄れつつあり、撤退する企業が増えているとの分析が示されている。
中国市場の民需は政府主導の自立自強と不動産市場の悪化、米中緊張の影響で停滞しており、日本企業のIR資料からも実態を読み解ける。特に中産階級層を取り込む製品の売上が中国で低迷していることが指摘されている。
河合楽器製作所の2026年3月期決算説明資料の地域別ピアノ売上を見ると、中国市場の落ち込みが顕著である。河合楽器以外にもヤマハの中国市場でのピアノ販売が大きく落ち込んでいる可能性がある。
TOTOの中国大陸事業は赤字幅が拡大し、売上も前年比で約2割減少している。これには中国住宅市場の不振が強く影響しており、民需の冷え込みが収益にも現れている。後編ではファナックやTDKの中国市場動向も取り上げる予定だ。