月初にドル円は159円台後半から始まり、8日には一時152円台へ円高となった。その後は原油高や米利上げ観測の高まりで再び円安へ反転し、154円台後半まで戻る展開を観測。今後は日銀の利上げと政府の財政政策が焦点となる見通しで、3カ月後のドル円は157円前後と予想される。
月初のドル円は159円台後半で推移したが、8日までに円高が進み一時152円台まで下落した。これはベッセント米財務長官による日本の金融・財政政策に対する踏み込み発言を受け、日銀の利上げ加速や政府の財政拡張姿勢が修正される可能性が意識されたことが要因とされている。市場では財政拡張とビハインド・ザ・カーブの円安ストーリーの妥当性が疑問視され、円売りの巻き戻しや新規の円買いが誘発されたとみられる。
一方、原油価格の上昇や物価指標の上振れによる米利上げ観測の高まりを背景に、最近は円安方向に戻り154円台後半まで推移している。今後の動向を占うポイントは日銀の利上げと政府の財政政策で、前者は市場が織り込みを進めているため、想定を超えるタカ派姿勢が新たな円高材料として働く可能性は高くないとみられる。一方、後者は消費税減税や防衛費拡大、成長投資を盛り込む来年度予算編成など財政拡張のテーマが相次ぎ、拡張観測が高まりやすいと見られている。
FRBのタカ派姿勢や原油高を背景とする本邦貿易赤字の継続見通しから、年末にかけて円安方向の揺り戻しが生じる可能性が高いとされ、3カ月後のドル円は157円前後と予想されている。長期金利は3.0%台前半を維持し、3カ月後には現在水準をやや上回る3.1%前後を見込む見方が示されている。