日本のNANDフラッシュメーカー キオクシアの事実上の筆頭株主がSKハイニックスに移行。東芝の持ち分縮小の余波でSPCが優位な地位を確保し、規制審査を経たうえでの転換社債の行使が焦点となる。
日本のNANDフラッシュメーカーであるキオクシアの事実上の筆頭株主がSKハイニックスとつながるSPCに移行した。キオクシアの株式の一部を保有するSPCが議決権ベースの持ち分で上位に立ち、東芝がこれまでの筆頭株主の座を譲る形となっている。第二四半期の投資による営業外収益の影響もあり、SPCの保有比率が注目される。
日本経済新聞によると、筆頭株主の座は東芝からBCPEパンゲア・ケイマン2(BCPE Pangea Cayman2)へ変わったとしている。当該SPCはキオクシア株式7740万株を保有しており、議決権ベースの持ち分は14.19%になる。東芝は7月15日から8月3日までに市場で株式を7回売却し、持ち分率が15.10%→14.06%へ低下した。これにより、SPCの持ち分率とほぼ同等となり、東芝の順位は2位に後退した。
転換社債の転換次第でSKハイニックスが事実上の筆頭株主となる可能性がある。現時点では転換社債が株式へ転換されていないため議決権を直ちに行使できないが、転換が実現すればSPCの保有割合の大半を確保できる可能性がある。各国の独占禁止審査や外国人投資関連の手続きが必要で、実際の株式転換には時間を要する見通し。
キオクシアは2019年に東芝メモリとしてスタートし、2018年の分離・売却後も筆頭株主の座を維持していた。近年はAIデータセンター投資の拡大と大容量SSD需要の高まりで株価・企業価値が上昇。ベインキャピタルは昨年以降、保有分を段階的に売却しており、SKハイニックスもこの過程で相当な収益を上げたと見られる。