日銀は9月の決定会合で政策金利を1%から1.25%へ引き上げ、中立金利レンジ内に到達した。長期金利は3%台で推移し、今後は成長期待と財政運営の不確実性が“良い金利上昇”か“悪い金利上昇”かを分けると分析される。
日銀は9月17、18日の会合で政策金利を0.25%引き上げ、これまでのマイナス金利解除後も約半年に1回程度の利上げを続けてきたペースを3カ月で加速させた。中立金利の推計レンジはおおむね1.1~2.5%とされており、今回の引き上げによりレンジ内に到達した。
長期金利は9月前半に約30年ぶりの3%台まで上昇した後も3%前後で推移しており、世界的なインフレ圧力とAI投資需要などの背景を受け、金利上昇局面が続く見通しだと指摘されている。
「良い金利上昇」と「悪い金利上昇」の2様相が議論されており、長期金利の動きを決定づけるのは実質短期中立金利・期待インフレ率・タームプレミアムの三要因だと説明される。成長期待が高まり実質金利が上昇する場合は3~3.5%程度の安定を、財政懸念が拡大しタームプレミアムが拡大する場合は4~5%超へ上昇する可能性がある。
日本経済が金利上昇の“質”を問われる局面に入る中、成長戦略・技術革新・財政規律・国債需給の四つの要因が今後の結果を左右するとされている。今後の動向は政府だけでなく企業・家計の行動次第で決まるとされ、注目される。