2026年上期の円安で建設コストの上昇が進み、技能労働者不足が深刻化する一方、投資主体の変化が鮮明となっている。データセンター・半導体関連への投資は引き続き拡大する見通しで、サプライチェーン再編や国内生産回帰の動きも背景にある。
2026年上期には円安の影響で建設コストの上昇圧力が強まっている。鉄鋼製品や設備機器など輸入依存度の高い資材の価格上昇に加え、エネルギー価格や物流コストの高止まりがあるため、プロジェクトの収益性や投資判断に影響が出ていると指摘されている。
市場を押し上げる要因としては深刻な施工リソース不足が挙げられる。技能労働者や専門職人の不足に加え、多くのサブコンが施工能力の上限近くで稼働しており、需要に対して供給が追いつかない状況が続く。その結果、施工会社優位の市場環境が定着し、工期やコストにも影響が出ている。
ただし投資需要そのものが減少しているわけではなく、投資主体の変化が進んでいる。不動産投資を主目的とする投資家は建設コスト上昇による利回り低下を背景に計画を見直し、長期化させる傾向がある一方、製造業を中心とする事業会社は積極的な投資を継続している。データセンター・半導体・ライフサイエンス・インフラ・本社オフィスなどが堅調と見込まれる。
今後6か月も日本市場ではデータセンター、製造業・半導体、ライフサイエンス、インフラ、ホテル、本社オフィスといった分野で高い投資需要が続くと予想され、デジタル化や産業構造の転換、サプライチェーンの強靭化といった社会経済の変化と密接に関連している。