日米政府が7月31日に28年ぶりの円買い協調介入を実施。日銀の植田和男総裁が9月以降の早期利上げを示唆したことが決定打とされ、米側はこれを高く評価した。
日米両政府は7月31日に、28年ぶりとなる円買いの協調介入を実施した。背景には、日本の利上げの遅れが円安と物価高を通じて世界経済に波及するとの米国の懸念があったとされる。介入の決定打となったのは、日銀の植田和男総裁が同日の記者会見で9月以降の早期利上げを強く示唆したことだと複数の日本政府関係者が証言している。米側はこの発言を高く評価したとの情報が伝わる。
日銀は7月30〜31日の金融政策決定会合で、“ペースアップの必要”や“物価上昇への対応を市場に示す”といった早期利上げを求める意見が多かったとされる。植田総裁はこの文脈を踏まえ、会見で市場の想定を上回るペースでの引き締めに言及した。これは日銀の金融政策運営が国際公約的な性格を帯びつつあるとの見方を生んだ。
米国財務当局は、日本の緩和的な政策が過度な円安を招き、長期金利の上昇を通じて米国を含む世界市場を不安定化させることを警戒していた。特にベッセント財務長官は、日本の長期金利上昇が米金利を押し上げる可能性を問題視しており、今秋の中間選挙を控えた状況も介入決断へ影響を与えたとされる。
市場では、日銀の利上げ観測が9月会合で高まっており、6割強が利上げを織り込む水準に達している。一方、政府内部には急激な引き締めへの警戒感が根強く、日銀の政策自由度が国際公約的な性格を帯びつつあるとの指摘もある。今後の米日協調の行方が、グローバルな資金動向へ影響を及ぼす見通しだ。