2026年度の最低賃金改定で全国加重平均56円の引き上げとなり、飲食店経営者・運営者の半数以上が影響を懸念している。調査は飲食店ドットコムの会員を対象に実施された。
2026年度の最低賃金の上がり幅は全国加重平均で56円となり、過去最大級の上昇だった。飲食店ドットコムを運営するシンクロ・フードは、同サービスの会員である飲食店経営者・運営者を対象に調査を行い、結果を公表した。物価高と原材料費の高騰が続く中で、人件費の改定をどう受け止め、今後どんな対策を取るべきかの傾向が浮かんだ。
「上がり幅56円」は想定より高いと感じた店舗が4割以上で、想定通り・低いと回答した店舗と比べて大きく上回る傾向が見られた。回答者の声としては、仕入れ高騰や消費税引上げの危機感を背景に、実店舗の運営コストの増加を挙げる意見が多かった。
約半数の店舗が、最低賃金の引き上げ分だけをそのまま賃金に反映する予定を示した一方で、すでに新しい最低賃金を上回っている店舗は据え置きの可能性を挙げるケースもあった。新しい最低賃金額との乖離をどう埋めるかについては、同額への統一が最も多く、次いで+10円~49円の上乗せが続いた。
今回の改定により、半数以上の店舗が「影響がある」と回答しており、原材料費高騰の影響と合わせて利益確保が難しくなるとの声が多く寄せられた。時給の差を出しにくくなる点や、客単価の低下といった要因も指摘された。
2030年の1500円達成を目標とする政府方針については、全国加重平均が1500円を超えると回答した割合が約3分の2近くに上る見込みが示された。対策としては、商品の値上げが最も多く、仕入れ先の見直しや営業時間の変更、働く人員の削減といった手段が続いた。