高市政権下のマクロ政策は6月に山場を迎えるとの見方が野村證券の森田京平氏から示された。金融と財政の双方で、6月を分岐点とみる論点が整理されている。
野村證券は高市早苗政権下のマクロ政策運営がこの夏に山場を迎えるとみている。財政政策では骨太の方針と中間とりまとめ、消費税減税の議論が控え、金融政策では日銀の利上げの可否が焦点になると指摘した。財政の状況は債券市場が年間十兆円強の赤字拡大を織り込んだ可能性があるとされ、金融政策では政権が日銀の利上げに慎重姿勢を求めればビハインド・ザ・カーブの懸念が高まると説明される。
ビハインド・ザ・カーブには少なくとも5類型があるとされ、そのうち4つ目の「財政支配」が高市政権の財政運営と関連して警戒対象に挙げられている。6月には国債買入れ減額計画の中間評価も行われ、現行計画を維持するかどうかが注目される。
日銀の国債買入れは現行計画で2026年4月から2027年3月まで四半期2000億円程度ずつ減額する方針。継続すれば2028年3月の買入れは約1.3兆円となり、18年ぶりの低水準に近づく可能性がある。一方、日銀バランスシートはGDP比で約100%を7年ぶりに割り込む水準へ縮小しており、財政運営との関係性を含めた議論が求められる。
6月の財政政策の焦点として「骨太の方針」の閣議決定と「社会保障国民会議」の中間とりまとめ、2026年度補正予算案の国会提出が挙げられる。PB赤字がGDP比1%以内なら債務残高/GDP比が概ね安定するとする試算が示され、財政の持続可能性を評価する指標としての位置づけが強調される。消費減税の議論はタイミング・幅・財源の不確定要素が多く、6月の国民会議の中間とりまとめで財源論がどう盛り込まれるかが鍵になるとされる。