日銀の氷見野良三副総裁が埼玉県の懇談会で、物価上振れリスクを警戒しつつ適時の利上げが将来の急激な引き締め回避につながるとの認識を示した。基調物価を2%程度で安定させる観点が重要だと述べ、毎回の会合で議論を重ねる方針を示した。
日銀の氷見野良三副総裁は埼玉県金融経済懇談会で講演し、基調的な物価上昇率が2%まで上振れるリスクを意識する必要があると述べた。適時の利上げが将来の急激な引き締めを回避するとの認識を示した。
同副総裁は、毎回の金融政策決定会合においてしっかり議論するべきだと強調し、基調物価を2%程度で安定させていく観点の重要性を指摘した。現在の金融環境は緩和的であり、利上げを通じて緩和を適切に弱めていくべきだとの認識を示した。
政策金利の調整タイミングやペースについては、中東情勢やAI関連需要の拡大、為替変動の影響を点検しながら検討していく方針と説明した。円安が物価を押し上げる可能性があることにも触れ、データに基づく柔軟な運用を続ける考えを示した。
市場では9月の会合で利上げに踏み切るとの見方が多く、氷見野副総裁の発言はこうした市場の期待と整合的と解されている。日銀は7月会合で金利を0.75%へ引き上げ、追加利上げの姿勢を示している一方で海外リスクが残る状況だ。