経済産業省は、企業買収に関する行動指針の趣旨を理解しやすくするため、7月公表のポイントとQ&Aを改めて整理した。研究会の議論と22者へのヒアリングを通じて、M&Aの誤解として3つを指摘し、それに対する説明を明確化した。
背景として、経産省は2023年にM&Aの原則論を示す行動指針を公表し、日本の買収活性化を図った。その結果、案件数や金額が拡大したとされる。
ヒアリングの実施過程では、対象会社・買収者・投資家・ファイナンシャルアドバイザー・リーガルアドバイザーら22者からの意見を収集し、誤解が生じている点を特定した。三つの大きな誤解として、1)高値の買収提案を支持しなければならない、2)企業価値には定性価値を含められない、3)一度買収提案を受けたらスタンド・アローンは選択できない、という認識が挙げられた。
神田秀樹東京大学名誉教授はこの3点を「大きな誤解」と指摘した。これを踏まえ、経産省は趣旨をより明確化するためのQ&Aを策定し、行動指針は維持しつつ理解を深める方針を示した。