オラクルは決算発表前に株価が3営業日連続で上昇、累計12.6%高。OpenAIの新モデルChatGPT-6 Astraの評価とモルガン・スタンレーの目標株価引き上げが強気材料として伝えられている。
オラクルは2027会計年度第1四半期決算を木曜の引け後に発表する予定で、市場はクラウド事業の成長モメンタムとAIインフラ投資の収益化を注視している。決算発表を前に株価は3営業日連続で上昇し、累計上昇率は12.6%に達した。OpenAIの最新モデルChatGPT-6 Astraが好評価を受け、モルガン・スタンレーが目標株価を210ドルへ引き上げたことも背景にある。
こうした好材料にも関わらず、オラクルは2026年度の設備投資が557億ドルに達し、フリーキャッシュフローは-237億ドル、総負債の増加と巨額の資金調達義務が弱気派の論拠として指摘されている。さらに同社の残存契約義務(RPO)は6380億ドルと前年同期比で大幅に膨らんでおり、今後の売上転換が焦点となる。
市場は原油市場の供給混乱も背景に、OPECプラスの増産見通しと中東情勢の動向に敏感だ。OPECの8月日量生産は前月比90万バレル減少、ブレント原油は一時100ドル付近まで上昇。これがクラウド投資の資本コストや需要の先行指標として、オラクルの投資判断に影響を及ぼす可能性がある。
全体として投資家の見方は分かれており、モルガン・スタンレーは210ドルの目標を維持する一方、CLSAは145ドルと低い水準を示している。個人投資家のセンチメントは強気に回帰しているが、決算後の実際の売上転換とキャッシュフローの改善が今後の焦点となる。
日本市場の視点では、日本オラクルの2026年5月期は売上高が前期比8.2%増、クラウドは34.3%増と堅調だが、米国本社の大規模設備投資の影響は限定的で、日本法人の資本支出は小規模にとどまる。