IPFを合併した肺がんに対して、ニンテダニブ併用化学療法と化学療法単独を比較したJ-SONIC試験の結果が報じられた。主要評価はIPF無増悪生存期間で有意差は認められなかったが、非扁平上皮癌でOSが改善傾向を示した。併用群は副作用で一部有害事象が多かった。
特発性肺線維症(IPF)を合併する進行NSCLCを対象に、J-SONIC試験はニンテダニブ併用化学療法と化学療法単独を無作為に比較した。試験は日本国内の72施設から243例を登録し、併用群121例、単独群122例に割り付けた。主要評価項目はIPFEPFであった。
主要評価指標のIPFEPF中央値は併用群14.6ヵ月、単独群11.8ヵ月で、ハザード比は0.89(90%CI 0.67–1.17、p=0.24)と有意差には至らなかった。一方、副次評価項目の全奏効率は併用群69%、単独群56%で有意差があった(p=0.04)。
無増悪生存期間(PFS)の中央値は併用群6.2ヵ月、単独群5.5ヵ月、HRは0.68(95%CI 0.50–0.92)と改善が見られた。全生存 OSは非扁平上皮癌で併用群16.1ヵ月、単独群13.1ヵ月、HRは0.61(95%CI 0.40–0.93)だった。併用により発熱性好中球減少症や下痢、蛋白尿が増えたが、全体のQoLは差がなかった。
この試験では主要評価項目を達成できなかったものの、IPF合併進行NSCLC、特に非扁平上皮癌に対してニンテダニブ併用化学療法が治療オプションになる可能性が示唆された。