日本企業を狙う不正アクセスで、AIを使った侵入テストツールARTEXの悪用がGMOサイバーセキュリティ byイエラエの調査で確認された。攻撃元は約20社を標的にし、うち8社が9〜10月に情報漏えいを公表している。
GMOサイバーセキュリティ byイエラエは、日本企業を標的とした不正アクセスでAIを用いた侵入テストツールARTEXの悪用を確認したと発表した。ARTEXは中国発のオープンソースツールで、外部のLLMと連携して脆弱性検出を行う目的だが、不正利用により日本企業の攻撃に用いられたという。
同社は調査の結果、攻撃元は少なくとも日本を中心に標的を絞る形で活動しており、日本企業は約20社が被害対象だった。攻撃元ごとに狙う業種は異なり、主な標的として挙げられた分野はデジタルギフト関連、小売・教育・保険・金融・EC・物流など、複数の業種に分散していた。
CrowdStrikeの韓国事案に関する調査結果も踏まえ、攻撃グループはキャンペーンごとに別の攻撃用ホストを用意していたとの見方が示された。日本の事案では具体的なAIモデルはブログ上で明示されていないが、AIを活用して脆弱性探索や防御機器回避の手口が紹介されていた。
被害拡大の背景として、AIの進化が要因だけではなく、熟練の攻撃者が攻撃と防御のミスマッチをAIで突くケースが増えているとの指摘があった。調査は情報を法執行機関と共有したとしている。