ジャパンディスプレイの茂原工場の売却を巡り、米Micronや韓国の半導体パッケージ基板メーカーが買収協議に名乗りを上げ、約550億円規模で交渉が進む見通しとなっている。
JDIの茂原工場の売却を巡って、米Micron Technologyをはじめ複数のデータセンター事業者や韓国の半導体パッケージ基板メーカーが買収協議に参加している。交渉されている売却額は5000億ウォン前後、約550億円規模になる見込みだ。JDIは2026年8月の決算発表で、茂原工場の資産売却に向け複数候補先と協議を継続していると公表している。
本件で注目されるのは、茂原工場を後工程向けのパッケージングやガラス基板、AIデータセンター用途へ転用することで、最短での事業スケールアップを狙う動きが活発化している点だ。クリーンルームの適合性や天井高、受変電設備といった既存インフラが転用の成否を左右する。
Micronは広島工場の先端DRAM生産拡張計画と連携し、日本国内に強固な後工程拠点を確保する狙いが指摘されている。茂原工場を取得することで、広島新棟の稼働に合わせた国内組立・テスト拠点の整備を短期間で進められるとの見方がある。
一方で、eLEAP関連の製造設備は中国のHKCへ売却され、特許自体の権利関係にも難点があるとされる。茂原の売却を契機に、日本国内の半導体供給網やJDIの財務再建が分水嶺を迎えるとの見方が出ている。