スクウェア・エニックスHDの2026年3月期決算は営業利益が547億円で前期比34.9%増、最終利益は296億円で21.3%増と好転。一方でソシャゲの終了が直接の要因ではなく、HDゲーム部門の新作とスマホ・PC向けの収益性改善が大きく寄与したことが読み取れる内容である。
スクウェア・エニックス・ホールディングスの2026年3月期通期決算では、売上高は2,976億円で前期比8.3%減少したものの、営業利益は547億円、経常利益は644億円となりいずれも大幅に増加した。最終利益(親会社株主に帰属する当期純利益)は296億円で前期比21.3%増にとどまっている。これらの数値から、利益の伸びの主因はソシャゲ終了そのものではなく、新作の販売が好調だったHDゲーム部門にあることが示唆された。
HDゲーム部門の営業利益は141億円で前期の33億円から大幅に増加し、増加率は327%だった。新作タイトルの販売が堅調だったほか、旧作タイトルの売上も前年を上回ったことが要因とされる。直近の四半期でも同傾向が続き、2027年3月期第1四半期の営業利益率は22%近くまで上昇している。これにより、決算の解釈として「ソシャゲ終了が業績回復の決定打だった」という見方は過度の単純化だったことが分かる。
スマートデバイス・PCブラウザ向けソシャゲ事業は売上高552億円で前期比27.2%減となったが、営業利益は140億円で64.7%増と増益を確保している。決済手段の多様化と運営コストの最適化による収益性改善が理由とされ、タイトル数を減らしたことだけが要因ではないとされる。決算資料にはディシディア デュエル ファイナルファンタジーやドラゴンクエスト スマッシュ&グロウといった新作投入も併記され、撤退と入れ替えが同時並行で進んでいたことが読み取れる。
X上では課金者と無課金者の関係性をめぐる論争も活発化し、決算と並行してソシャゲの課金論争が広がった。投稿によっては課金者の存在がサービス継続の前提であるとの主張があり、無課金層の影響を過大に見積もらない方が良いとの声もあった。総じて、決算の数値と部門別の動きからは、ソシャゲ終了の影響は限定的で、全体の業績回復には新作と収益性改善が寄与していたと読み取れる。