EUがEV優遇を進める産業加速法案について、相川大使はEU側に再考を要請した。寄稿先は英紙フィナンシャル・タイムズで、部品調達比率などの条件が日本企業に不利益となる恐れがあると指摘した。
相川一俊大使は、欧州連合(EU)の産業加速法案に関して、欧州に進出する日本企業を不利益にさらす可能性があるとして、EU側に法案の再考を求めたことを英紙フィナンシャル・タイムズへの寄稿で表明した。
法案は公共調達や補助金支給で優遇を受ける条件として、EU域内での一定の部品調達比率などを定めることを目指している。日本車メーカーはEU域外から部品を調達しており、打撃となる可能性がある。
相川氏は「統合された供給網のエコシステムの現実を見落としている」と批判し、日本企業を組み込んだ信頼性の高い安全な供給網を構築することが欧州の競争力強化に不可欠だと訴えた。日EUは厳しい地政学的環境の下で協力を進めるべきだとの認識を示した。
法案には中国メーカーの安値攻勢に対抗し、脱炭素に適したEU域内製品の購買を増やす狙いがあるとされ、年内にも欧州議会で採決される見通しで、加盟国や欧州委員会との協議を経て最終決定される見込みだ。