衆院選後、海外投資家は外為特会の扱いと日本株の行方に関心を集中。野村證券のストラテジストが現状の資産・剰余金の状況と、今後の財源活用・出口戦略の議論を整理した。
選挙後、海外勢の関心は外為特会の財源と為替評価益の活用可能性に向かう。外為特会の資産残高は191.4兆円、負債は110.7兆円で差額は80.7兆円と過去最大級に拡大している。為替換算益は50.3兆円となり、2020年末の11.5兆円の損失時期から大きく改善している。
外為特会の財源活用としては、剰余金の一般会計への繰入に加え、為替評価益の活用も検討されるが、外貨資産売却は市場介入として捉えられる可能性があり、実現には高いハードルが残る。中長期的には外為特会の出口戦略を検討する必要があるとの見方が示されている。
日本株は選挙後の上昇期待が株高の主因とされ、TOPIX4,050、日経平均60,000円を想定するシナリオも取り上げられた。外国人投資家による大型買いの可能性や賃上げ期待、消費税減税効果の限界観が混在する中、円安・円高の動向や金利上昇の影響も注視される。
日中関係の緊張やインバウンド需要の動向、レアアース輸出規制といった要因が日本株へ影響を及ぼす可能性がある一方、政策イベント後の株価反応が長期化するかは不確実とされる。政権の長期化期待と財政運用の安定性が、海外投資家の現地市場への姿勢に影響を与えるとの見方もある。