キオクシアの太田社長がSKハイニックスとの共同生産を否定し、NAND価格は「上がり過ぎた」と明言した。北上工場のK3建設と日米連携による約5兆円規模の投資計画を発表した。
日本のメモリ大手キオクシアは、競合のSKハイニックスとの共同生産の可能性を改めて否定した。同時にNANDフラッシュメモリの価格について「すでに十分に上がった」と述べ、データセンター顧客へのさらなる値上げを控える方針を営業チームに指示した。市場関係者は韓日半導体メーカーの協力観測に冷や水を浴びせられた形となった。
市場シェアの観点では、世界NAND市場の構図が動いており、サムスン電子が首位を維持する一方、長江存儲(YMTC)がキオクシアを抜いて3位に浮上するなど新たな競争が激化している。
キオクシアは異例の規模で増産投資へ動く。北上工場内の第3棟(K3)を建設し、BiCS FLASHの生産能力を拡大する。日本政府の支援を前提に、今後6年間で約5兆円を投資する計画を公表した。
投資額の内訳は単一新工場へ約1兆円超の投資を含み、2027年度の設備投資計画は約4500億円程度で、3年間の平均投資額は約4700億円程度にとどまる見込み。これによりAI需要の長期成長を見据えつつ、NAND市場の価格動向を抑制する方針も示唆された。
市場の見通しとしては、AIストレージ需要の持続と競合の動向次第で、増産がNAND価格の過度な上昇を抑制できるかが焦点となる。