ウォーシュFRB議長はジャクソンホール講演でフォワードガイダンスを縮小する方針を示唆し、9月FOMCで利上げが実施されるか否かを巡る市場の反応が注目されている。野村證券は5つのタスクフォースを設置し、複数シナリオの提示を中心に政策運営の変化を検討している。
2026年8月、ウォーシュFRB議長がジャクソンホールで講演を行い、物価安定を重視する一方で将来の金融政策経路を固定せず、フォワードガイダンスの縮小と複数シナリオの提示を模索する姿勢を示した。これにより9月FOMCに向けて市場の利上げ期待が高まる可能性が指摘されている。
野村證券の分析では、8月分CPIの動向次第で9月利上げの可否が決まり得るが、講演後も9月利上げの見込みが完全に消えたわけではなく、中心シナリオの再評価が継続するとしている。一方、利上げが実施されなかった場合には市場の不透明感が再燃する懸念がある。
ウォーシュ議長は就任後、5つの金融政策タスクフォースを設置する方針を表明しており、コミュニケーション、バランスシート、データ活用、生産性と雇用、インフレ枠組みの5領域を検討対象としている。グリーンスパン以来のフォワードガイダンスの変遷と比較し、新しい形の情報提供を目指すとされる。
市場はドットチャート中心の中心シナリオから離れ、経済指標の結果に応じた複数シナリオの確率分布を再評価する動きが想定される。これにより短中期金利のアンカーが弱まる一方、CPIや雇用統計などの指標発表時にはボラティリティが高まる可能性がある。
結論として、ウォーシュFRBのコミュニケーションは一定のボラティリティを伴いながらも、個別指標をきっかけにシナリオの再評価が継続される状況が長期的に恒常化するとの見方が示されている。