日銀が31年ぶりの1.25%まで利上げを公算化している中、住宅ローン世帯の年間負担は約1万9000円増える見込みで、市場は今後の利上げペースに注目している。
日銀と米連邦準備制度の会合が重なる「中銀ウィーク」を迎え、日銀の利上げ判断とその後の家計への波及が市場の焦点となっている。金利先物市場は米国の利上げを織り込みつつ、日銀の政策金利を現行の1.0%から1.25%へ引き上げる確率が高いとの見方が広がっている。
米国では8月のCPI総合は前年同月比3.4%で横ばい、コア指数は前月比0.3%上昇。長期金利が上昇し、年末にかけて利上げの可能性が高まるとの観測が強まっている。一方、欧米の景気・財政動向や原油市場の動向も市場の警戒感を高めている。
家計への影響は世帯構成で分かれており、預金利子収入の増加とローン利払いの増加を差し引くと、全体で約6000円のプラスとの試算もある。しかし住宅ローンを抱える世帯では約1万9000円のマイナスとなり、29歳以下では約5万円と負担が大きくなるという分析が示されている。
市場関係者は植田総裁の会見内容次第で今後の利上げペースが大きく動くとみており、円相場にも影響が及ぶ可能性がある。日銀の決定と会見の発言が、今後の金融市場の方向性を左右する重要なポイントとなる。