ドル円は164円台まで下落後に再び159円前後まで戻る場面があり、市場は日銀の9月利上げを匂わせている。円安の原因として、日米金利差だけでは説明できないとの指摘もあり、円安長期化の背景が語られている。
ドル円は一時164円近辺まで下落した後、日米協調介入で155円台へ戻ったが、その効果は長続きせず、現在は再び159円前後まで円安が進んでいる。市場は日銀が9月に利上げするとの予想を強めている。
円安がファンダメンタルズから見て異常に安いとされ、購買力平価(ppp)で1ドル97円、ビッグマック指数で円は購買力に対して過小評価されているとの指摘がある。原因として、金利差だけでは説明できない円安の仕組みが挙げられている。
円安の背後には、日本企業の海外利益の円転回戻しが限定的で、家計や機関投資家の海外資産保有が増え、日本の経常黒字が円買いだけで円安を解消しなくなっている実態がある。日本は対外純資産が大きく、外国資金が円に戻らないことが円安を長期化させる要因とされている。
日銀は7月末の決定会合で政策金利を1.0%に据え置いたが、同席の一部委員は追加利上げを提案していた。日銀は2026年度後半の物価見通しで2%超を見込み、実質金利は依然マイナスの状態が続く見通しで、利上げを政治的配慮で見送っているとの見方がある。