国内のサイバー事案を入口別に11件整理した解説記事。ムラウチドットコムの771万件漏えいをはじめ、東洋紡やヤマト運輸などの事案が6月から10月に公表された。入口ごとに守るべき対応が示されている。
国内で公表されたサイバー事案を、入口を自社Webシステム・サイト、外部ツール・SaaS、アカウントの乗っ取り・なりすまし、内部の持ち出し、未公表のヤマト運輸の5つの入口に分類して時系列で整理した。各入口ごとに、どの企業のどの事案が含まれているかを並べ、入口を特定することで守るべき場所が見えてくる構成となっている。
自社Webシステム・サイトの入口では、ムラウチドットコムの771万件の漏えいが指摘され、7月に不正アクセスの痕跡が発見されたこと、9月には第二報で入口が特定されたことが公表された。オズモールでは海外からの不正アクセスが検知され、対象者数は公表を経て修正された。ちばぎん商店のコーポレートサイトにも不正アクセスの可能性が示された。
外部ツール・SaaSの入口では、ムラウチの事案と同時期にMovable Typeの2件の脆弱性が公表・修正され、予約管理システムのTEMAIRAZUでは宿泊者データが不正取得される可能性が指摘された。Movable Typeは脆弱性の修正版を公開し、緩和策も案内された。
アカウントの乗っ取り・なりすましの入口として、東洋紡グループ約1,500件の不審メール送信、大気社のマレーシア拠点アカウント不正、ランドハウジングの他社内見予約システム経由の不正利用、ジェリービーンズグループのビジネスメール詐欺が挙げられる。いずれも正規の認証や連絡経路を悪用する形で被害が拡大している。
内部の持ち出し・退職後の権限移動が原因となった事案として、旭化成の元従業員による潜在性硬化剤情報の流出と、シンテックホズミの無人搬送車の充電装置データ流出が挙げられる。いずれも退職後の情報管理の強化が再発防止策として示されている。