ユーロは対ドルで昨年5月以来の安値圏を付け、一時1.1185ドルまで下落。フランス財政の懸念と抗議拡大が市場心理を冷やした。
ユーロは対ドルで1.1185ドルまで下落し、主要通貨に対してほぼ全面安の展開となった。ユーロドルはアジア時間に弱含み、1.1223ドルを割り込んだ。背景にはフランスの財政問題と政治的不透明感があり、独仏10年債の利回り差も先週急拡大した流れを引き継いだ。
ユーロ安はクロス円や対欧州通貨にも波及し、ユーロ円は176.64円、ユーロドルは1.1225ドル、ドル円は157.67円付近で推移。ECB参照レートの比較では、ユーロ円の下落は約4.4%、ユーロドルは約3.2%、ドル円は約1.3%の下落となった。
仏予算案をめぐる抗議が拡大。全国のリセの抗議影響校数は1,027校、封鎖は222校に上り、1日に約1,949人が拘束、警察官の負傷は305人となった。政府は予算案で540億ユーロ規模の歳出削減を盛り込み、財政赤字対GDP比を公表している5%へ引き下げる目標を掲げた。
ECBの利上げ観測後退と日欧金利差の動向も重石となっている。ECBは預金金利を2.5%に設定しており、日銀は利上げを進め政策金利が1.25%となる中、日欧間の金利差は縮小。今後はECB理事会や日銀の会合が焦点となり、ユーロ相場の方向性に影響を与える可能性がある。