旭化成の元幹部が半導体製造に使われる機密データを中国企業へ漏らした疑いで逮捕された。容疑者は内閣府の“プロ人材”事業のモデルとされていた人物だった。
8年ほど前に、旭化成を退職した静岡県富士市の古川祥一容疑者(66)が、半導体や自動車の製造に使われる潜在性硬化剤の製造データを不正に持ち出し、24年9月にそのデータを中国企業へメールで漏洩した疑いで逮捕された。
逮捕は愛知県警生活経済課による不正競争防止法違反(営業秘密の開示)容疑が基礎になっており、流出先は山東省の化学素材メーカー「山東聖泉新材料」とされる。
捜査は名古屋市内の古川自宅を2025年4月に捜索した結果、押収したパソコン・スマホなどの解析を通じて浮上。今後の捜査で余罪の可能性も捨てきれない。
古川は1984年に旭化成へ新卒入社後、約35年間在籍。電子材料部門の開発責任者など重要ポストを歴任しており、内閣府のプロフェッショナル人材事業のモデルとされていた人物だった。