南鳥島周辺の海上で、深海探査船ちきゅうを使い国産レアアースの採掘挑戦が進展。深度6000mの泥からレアアースを含む泥を採取し、50トン規模の泥を得たとされる。
東京から1900km離れた南鳥島周辺で、海底6000mの泥を対象に国産レアアースの採掘を進めている。試掘は地球深部探査船ちきゅうを用い、今年2月には約6000mの深さの海底へ到達して泥を採取することに成功した。内閣府のSIPプログラムディレクターは、採掘泥の中にレアアースが含まれていることを示し、6000m級の海底からとってきた泥であると説明した。
採掘裝置は海底6000mの泥をかき混ぜる装置をパイプで泥と海水と混ぜ、連続して船へ汲み上げる仕組みで、船底には安定化のための6基のスクリューが設置されている。今回採掘された泥には50トンのレアアースが含まれていたとされ、特にイットリウムが多く含まれていたとされる。
レアアースは全17種あり、中国が市場をほぼ独占している現状が続く。中国外務省は日本へ対する輸出規制を繰り返し行っており、今年6月には新たに日本企業を規制リストへ追加、2月にも同様の規制を発表している。日本への輸出規制は、去年度の台湾有事をめぐる日本政府の発言への対抗措置とみられ、現在も続いている。
今回採取された泥には特に希少価値の高い中・重レアアースが半分以上を占め、全体の中でイットリウムが最も多く含まれていた。イットリウムの価格は今年1月に急騰しており、規制の影響が価格動向にも影響している可能性が指摘されている。