日本製鉄が2027年3月期通期の業績予想を上方修正。米国鉄鋼事業の利益寄与が大きく、基礎事業利益は2300億円程度と従来予想を上回る見込みである。
日本製鉄は2027年3月期の通期業績予想を上方修正した。海外事業、特に米国鉄鋼の利益貢献が国内市場の低調を補う形になるとしている。
親会社株主に帰属する当期純利益は従来の2900億円から4400億円へ、事業利益は6300億円から7200億円へ、売上高は11兆2000億円から11兆7000億円へ引き上げられた。上半期の実績では純利益が2629億円、事業利益は3074億円、売上高は5兆8400億円となった。
今回の上方修正の核心は米国鉄鋼の寄与で、同社は米国鉄鋼が今期少なくとも2300億円の基礎事業利益を創出すると見込んでいる。鋼価の上昇と操業シナジーの顕在化が原動力とされる。
米国市場の需給逼迫が利益改善の鍵を握る。関税が輸入コストを押し上げる一方、AIデータセンター大規模建設で鉄鋼需要が喚起され、10月下旬の米国熱延鋼価格は前年同期比で約50%上昇しており、以前の前提をすでに上回っている。
海外利益の拡大は日本国内事業の圧力を完全には補えていないことも指摘される。日本国内は需要低迷と費用の増加が重荷となり、国内事業の利益は低位にとどまる見込み。なお配当は1株24円(中間12円)を据え置く。