九州の半導体産業が再生へと動く中、TSMCの日本進出が九州選定の背景となり、ソニーの存在が鍵となった理由と熊本工場の計画が詳しく解説される。
2021年にソニーとTSMCの熊本工場計画が浮上した際、吉田憲一郎会長は正式なコメントを差し控える一方、日本における半導体安定調達の重要性に言及した。後に報道を経て、日本国内での協業体制が現実味を帯び、2021年10月にはソニー、デンソー、トヨタが出資する合弁企業JASMが熊本県菊陽町に第一工場を建設する方針が発表された。
九州が選ばれた理由として、土地・水資源・電気料金の水準のほか、労働者の品質意識と地理的な近接性が挙げられる。特にソニーがイメージセンサー製造を担い、ソニーを主要ユーザーの一つとしてTSMCの生産を支える点が大きな要因とされる。九州のかつてのシリコンアイランド像を復活させる役割を担うとの見方が示された。
九州の半導体産業史は1960年代以降の拠点形成と発展を経て、1990年代以降の撤退を経て再興の機会を迎えた。ソニーはイメージセンサー需要の急増に対応し、長崎・熊本などで投資を積み重ねて再成長を図った。現在はTSMCの進出により新たな展開を迎え、九州が日本の半導体再成長の核として位置づけられている。