2026年のグローバル訴訟動向報告によると、気候変動訴訟は化石燃料企業以外の分野にも拡大し、銀行や小売り、不動産、サプライチェーン下流にも訴訟が及ぶケースが増えている。
1986年以降に起きた気候変動訴訟は3600件を超え、2015年以降の提訴が全体の3分の4以上を占める。訴訟が確認された国は10年前の19カ国から62カ国へと拡大しており、2025年だけでも新たに249件の訴訟が起きた。
訴訟の対象はエネルギーや金融、輸送、不動産、消費財など多岐に広がり、温室効果ガス排出量の多いサプライチェーン下流にも訴訟の手が伸びつつある。
グリーンウォッシングを含む環境負荷やガバナンス、適応計画の見直しを求める訴訟が増え、データセンターやプラスチック関連の訴訟も増えている。サステナビリティ部門は組織横断で法的リスクを把握・対応する必要があり、意思決定プロセスにも気候要因を組み込む動きが進む。
株主や保険会社を含む新たな原告の事例が出ており、法務・リスク管理・財務・広報など部門の連携が重要になる。訴訟戦略の転換として、移行計画や資本配分、製品表示の透明性が問われる場面が増えている。