膠着相の日経平均は6万6000円を挟んだ推移が続く中、FRBのPCEデフレータやジャクソンホール会議の動向、エヌビディア決算を控えたAI関連株の動きが市場参加を控えさせる。とはいえセールスフォースの決算好感やAI関連銘柄の動意を受け、TOPIX型の投資資金循環へとシフトする可能性も見込まれている。
日経平均は現在6万6000円を挟んで膠着しており、東証プライムの売買高は週末を除き20億株を下回る状況が続いている。今週はFRBがPCEデフレーターを重視するとの見通しや、ジャクソンホール会議での講演など市場に影響を及ぼすイベントが予定されていたことが、積極的な売買を手控えさせた要因とみられる。また、エヌビディアの決算発表を控え、AI・半導体関連株の動きが鈍い点も影響した可能性がある。
これらイベントの消化が進む中、FRB議長の講演でややタカ派的な発言が出なければ市場はリバウンドを見せる可能性がある。一方で、戻り待ちの売り圧力が警戒され、AI・半導体主導の上昇は限定的との見方もある。セールスフォースの好決算を受けてAI脅威論への警戒は後退し、ソフトウェア関連への資金流入が目立つ局面では、資金がTOPIX型へシフトする展開を想定しておきたい。
注目銘柄は、NEC、伊藤忠商事、野村総合研究所、オービックビジネスコンサルタント、テルモの5銘柄。各社はAI・デジタル化関連の新技術導入や組織・事業の強化を進めており、株価はそれぞれの局面で回復基調を描いている。
NECは9月よりAIエージェントを活用したSCMの新機能を販売開始予定。伊藤忠商事は非資源分野の安定収益を背景に、機能性繊維分野での共同開発を推進。野村総合研究所は社内生成AIの導入により開発効率と利益率の改善を目指す。オービックビジネスコンサルタントは奉行AIエージェント等の新機能を展開、テルモは海外市場で高いシェアを持ち、サステナビリティ評価も拡大している。