日銀の追加利上げ観測と財政規律への懸念が、円安の持続性を左右する要因として浮上している。日米金利差の動きと財政政策の展望を整理する。
年内の日銀金融政策決定会合は9月・10月・12月に予定されている。元財務官の見方では9月と12月に追加利上げの可能性が高いが、秋の臨時国会での消費税減税論議次第で12月の利上げが難しくなり、年明け1月へ後ずれする可能性もあるとの指摘がある。これが円相場にどう影響するかが焦点となっている。
日米金利差は縮小傾向にあるものの、米ドル高・円安へ戻る局面がみられ、日米協調介入後の動向を裏付ける。円高への反応は鈍く、長期金利の上昇が続く要因として財政規律への懸念が指摘されている。
長期金利の上昇は、高市内閣による消費税減税の財源不透明さに伴う財政規律への懸念が大きいとの見方が基本である。財政規律の払拭がなければ、日米金利差縮小を尻目に円安が進む可能性が残るとの見方が示されている。
財務省の幹部人事をめぐる動きでは、財政健全化の立場からの抵抗に対し政府の主導が働くとの見方が広がり、財政規律を維持するための軌道修正の可能性が取り沙汰されている。