DNX Capitalは日本と米国でファンドを日米別構成へ刷新し、日本側はB2Bソフトウェアを軸に投資を拡大する方針を示した。SaaSは死んだかという議論を受け、AI活用と内製化の現状、リプレースが進まない要因を倉林陽氏が解説した。
DNX Capitalは日本・米国で別ファンド体制を取り、日本チームはDNX Capital、米国チームはDNX Technology Venturesとして活動する。日本側は過去8ファンド、累計約710億円を運用し、120社に投資、うち28社がエグジット、今後はAPACへ投資を拡大し既存ファンドの最大10%程度を海外投資に回す方針を示した。
SaaSの“死んだ”問題については、倉林氏は一部苦しいカテゴリーがあるものの大手SaaS株の反発を挙げ、AIの普及でAnthropicやSalesforceの動向にも変化が生じていると指摘した。国内外の大手SaaS銘柄は年初来高値へ戻る動きがあり、未公開株の例ではナレッジワークやANDPAD、Resilire、HERPなどが資金調達を進めている。
倉林氏はSaaSの継続性を「SORを握る大企業向けの高付加価値領域は残る」と評価する一方、中小企業向けSaaSはROIと内製化の難しさから置き換えが進みにくいと説明した。内製化の可能性をめぐる議論では、 Claude などのAI活用で一部の領域は外部ベンダー依存を継続するほうが合理的になるケースが多いと分析した。
今後はAIが武器となってSaaSと共に強化されるケースが増えるとみられ、後編ではDNX portfolioの3社の事例を通じた具体的な変化が紹介される予定である。