当局の介入警戒が和らがらない中、企業の好決算は出ても日本株の上値は限定的となりつつある。円安依存の利益寄与を巡る警戒が高まっている。
当局が再度の為替介入を行うのではないかという懸念が、日本株投資家の心理を難しくしている。介入によって円相場が円高方向へ振れると輸出企業の利益を圧迫するとの見方が根強く、株価の上昇ハードルを押し上げている。
4~6月期決算は多くの企業がアナリスト予想を上回っているが、好決算にもかかわらず発表翌日に株価が下落するケースが目立つ。投資家は円の動向と利上げペースに敏感で、円高リスクが株式市場のパフォーマンスを抑制するとの見方が広がっている。
専門家は円安を背景とした過去の堅調さが崩れる可能性を指摘し、今後の業績上方修正には為替要因ではなく実体の改善が必要との見方を示す。円安が主要な利益拡大要因だった銘柄は慎重な見通しが広がっている。
具体例として、円安が営業利益を押し上げたホンダの決算や、円安効果が薄れて株価が後退したキヤノンや武田薬品工業などが挙げられる。投資家は銘柄選択をボトムアップで進める動きを強めている。