失われた30年の根本原因は、日本企業が「投資主体」から「貯蓄主体」へ変貌したことと、バブル崩壊後の企業バランスシート悪化にあると指摘されている。
この記事は、長期的な経済停滞の根源として、日本企業部門の性質を「投資主体」から「貯蓄主体」へ転換させた点を指摘している。コロナ後の名目GDPは拡大しているが、企業は依然として貯蓄を優先して投資を控える姿勢を続けてきたと説明する。
日本の企業貯蓄率は1990年代以降プラスを維持しており、かつては投資超過で成長を支えたが、1990年代後半以降は内部留保を積み増す「貯蓄超過」が常態化したとされる。これが「貯蓄主体」へ転換した根拠とされている。
この転換のきっかけとして、バブル崩壊が挙げられる。1980年代後半からの資産価格膨張と崩壊を経て、企業はバランスシートが毀損し、融資を受けにくくなり、投資資金を確保できなくなる事態となったと説明されている。
バランスシートの悪化と金融危機の影響により、企業は新規投資よりも借金返済を優先するようになったとされ、結果として企業貯蓄が増加する状態が長期化したとする。1997-1998年の金融危機もこの状況を強固にしたと述べられている。