配当総額が23兆円に達する見通しとともに、株式分割が活発化。東京海上は15分割、キオクシアは3分割を実施し、最低投資額を50万円未満へ引き下げる動きが個人投資家の参加を後押ししている。
上場企業の2027年3月期の配当総額は前期比6%増の23兆円と6年連続で過去最高になる見通しで、日本企業の株主還元が強まっている。配当を増やす企業が増える一方で、財務健全性を損なう無理な増配には注意が必要と指摘されている。
株式分割の急増には東証の「50万円未満」という投資単位規制要請が背景にある。株式分割は1株を複数株に分割し、最低投資額を引き下げることで個人投資家の購入を容易にする動きで、分割後の理論上の時価総額は変わらないとされる。
具体例として、東京海上は15分割、キオクシアは3分割を行い、9月末時点で47社が株式分割を実施している。分割を通じて大口株主比率の変化や市場の流動性向上が見込まれている。
ただし、株主還元策の強化は長期的な財務基盤の健全性と結びつくため、利益を伴わない過度な配当や見栄えだけを目的とした増配には注意が必要で、個人投資家は企業業績や財務状況を見極める必要がある。