原油高と金利高が続く中、AI・半導体株の調整局面にもかかわらず、日本株は年末に向けて上昇するとの見方が出ている。
米国株の年末高傾向には期待がある一方、原油高・金利高の「三重苦」が投資家の神経を刺激している。企業収益の吸収力が高水準を維持できるとの見方はあるが、原油高と日米10年債利回りの動向が重要なポイントとして意識されている。
原油価格を決める要因は地政学だけでなく需要と供給にも左右される。需要は減速傾向で、IEAは世界需要を日量250万バレル減と下方修正。中国の製造業PMIが50を割り、欧州景気の鈍さも続く中、110ドルを超えると需要破壊で価格が自律的に下降するとの見方がある。
供給側では米国原油生産が23年以降日量1430万バレルと過去最高を予測され、シェールは価格上昇時に増産が活発化する見込み。これによりOPECプラスの抑制効果を相殺する可能性があり、現在の水準を超える場合でも108.66ドル程度が妥当との声がある。
日本株の年末高を支える材料として、日銀のマネーストックと広義流動性が挙げられる。8月マネーストックの前年比は+1.2%、約1640兆円。広義流動性は+4.4%の2342兆円で過去最高となっており、EPSを4000円、PER18倍とした場合の日経平均は年末7万2000円を想定している。