9月会合以降、日銀を取り巻く環境が変化しているとの指摘が出ており、基調的物価上昇率が2%に達したとする認識を日銀が検討する動きが伝えられた。
時事通信が10月6日付で、日銀が基調的な物価上昇率について2%程度に到達したと判断する方向で検討に入ることが分かったと報じた。展望レポートは10月29日・30日に開催の金融政策決定会合でそうした認識を記述するとされる。
日銀の政策姿勢は、基調的物価上昇率を2%へ“引き上げる”局面から、2%を上回らせない方向へ移行したとの見方が示されている。原油高と企業の価格転嫁が進展したことが背景にあり、企業物価指数は4月に前月比+2.8%、前年比は8月時点で+7.6%と高水準が続く。日銀短観の1年後販路見通しの伸びも急激だった。
政府と日銀の距離感や外部環境の変化を受け、12月会合で利上げが決定される可能性があるとの見方が本文で示されている。9月25日に片山財務相が為替への円安懸念を表明したほか、9月30日の経済財政諮問会議の議事要旨で民間議員がデフレ脱却後のリフレ政策終焉を示唆するなど、政府・日銀の stance に変化の兆しが見られるとしている。
日銀の利上げペースが市場で注視される中、10月会合での見送り可能性も指摘されており、状況次第で年内の利上げ再開が見込まれるとの見方がある。筆者は2027年7月の審議委員人事が中立〜タカ派寄りの人選になると予想しており、リフレ派の後任が浮上した場合には長期金利上昇や円安反応が想定されるとしている。