世界各国の企業を標的とするランサムウェア集団Qilinの中心メンバーとみられる男が、日本国内の企業・学校・病院など53機関の被害を認める形で逮捕・引き渡し手続きが進んだ。ドイツ当局が男を逮捕し、日本の警察当局が来日情報を把握していたことも明らかになった。
世界各国の企業に対してデータを暗号化し身代金を要求するランサムウェア集団Qilinの中心メンバーとみられる日本人 maleが、ドイツ当局に逮捕状を出され、国外へ引き渡された。日本側は大阪市内で拘束した経緯を指摘している。
国内での被害は2023年4月以降、今年9月末までに53の企業・学校・病院などに及んだと警察庁は公表した。被害規模は世界で約4千社に上るとされる。
警察庁によると、Qilinはウイルス開発を含む「コアメンバー」の下に複数の実行役を配置して攻撃を行っていた。今回の男はコアメンバーの一人とされ、今後の捜査で日本国内の被害の全容解明が進む見込みだという。
捜査は警視庁・大阪府警・京都府警の合同で進められ、男の来日情報を事前に把握していたことが併せて発表された。ドイツへの引き渡しは「逃亡犯罪人引渡法」に基づく手続きに沿って行われた。