PHPの深刻な脆弱性が公表され、世界的に広範な影響を引き起こす事態となっている。AI技術の進化で長年潜在していた問題が露見し、日本では金融機関や政府サイトの停止など混乱が拡大している。
世界のウェブサーバーの約70%を占めるプログラミング言語PHPに、緊急性が最高クラスのリモートコード実行脆弱性が発覚し、開発グループは10月21日に緊急修正プログラムを公開した。この脆弱性は認証なしで遠隔からサーバーを乗っ取る可能性があるとされ、影響範囲は極めて大きいと見られている。
脆弱性が長年にわたりコードの深部に潜んでいた点が注目され、AI防御側のセキュリティ企業がOpenAIのGPT-5.6 SolやGoogleのGemini 4 Argonといった最先端AIモデルで初めて検知したとされる。AIの進化により、人間には見逃されてきた脆弱性が同時期に露わになり、悪用の機会が拡大しているとの指摘がある。
日本国内では三菱UFJ銀行や静岡銀行、大和証券のオンラインサービス一部停止、ニコニコ動画やpixiv、ウマ娘、グラブルなどのサービスが緊急メンテに入る事態になった。政府機関の財務省、気象庁、国税庁、札幌市の公式サイトもアクセス遮断の動きが広がり、高市早苗首相が修正パッチの迅速な適用を呼びかける異例の対応へと発展した。
米欧でも政府機関や公共サービスの影響が広がり、米ホワイトハウスは連携して重要インフラを保護する方針を示したほか、NASAは脆弱性対策が不可欠として自社システムのオフライン対応を検討するよう警告した。欧州各国でも政府サイトの停止が相次ぎ、情報提供や公共サービスの運用に影響が及んでいる。OpenAIは今後数カ月で同様の脆弱性発見が急増すると警告している。