再編コストが重くのしかかる製紙業界で、有利子負債と資金繰りの脆弱性が指摘されている。2026年の会社四季報秋号に基づく指標が示す完済年数と自己資本比率の低下が深刻度を浮き彫りにする。
紙需要の構造的な落ち込みとペーパーレス化の進展を背景に、製紙業界は高付加価値品への転換と新規事業への取り組みを模索している。しかし同時に、設備更新や環境対策などで資金需要が常に発生するため、資金を借入に頼るケースが増え、負債が膨らんでいる現状がある。
業界全体で負債依存度が高まるなか、金利上昇が継続する局面では利払い負担が利益を圧迫し、資金繰りを圧迫するリスクが高まるとの見方がある。過去の利益やキャッシュカウで補える時期が限られつつあり、財務の脆弱性が顕在化している。
2026年の会社四季報秋号を基に、有利子負債額を純利益で割った完済年数や自己資本比率を複数の指標として検討しており、業界全体の財務状況は厳しいとの評価が示唆されている。なお、一過性の要因として三菱製紙の工場被災時の損失や、王子ホールディングスの不動産売却などの影響は本文では除外されている。