9月下旬以降、企業のサイト・アプリへの不正アクセスが急増し、個人情報流出が相次いでいる。NICTが新手口「A2B攻撃」を解明し、対策が広がりつつある。
9月下旬からサイト・アプリへの不正アクセスが相次ぎ、情報流出の規模は増大している。トレンドマイクロの調査では2026年に公表された被害件数が600件に達し、過去最多ペースとなっているほか、タイムズカーの流出では最大660万件のうち約160万件に本人確認書類が含まれていたとされる。これには大企業の事案も含まれており、日本企業全体の情報管理の課題が浮き彫りとなっている。
専門家はAIの進化や国際的な標的化、DXの進展による社内システムの侵入口増加を原因に挙げる。AIによる自動化攻撃、脅迫による金銭要求の増加、企業規模を問わず攻撃対象が拡大しているとの指摘が続いている。
10月13日には国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)がA2B攻撃(App-to-Backend Attack)を解析し、新たな手口として公表した。スマホアプリの解析を通じ、アプリと企業サーバーの通信の脆弱性を狙うもので、現時点でA2B被害は特定されていないが、タイムズカーや焼肉きんぐなどで該当の可能性が高いケースがある。
政府・研究機関は国外からのアクセス制限など企業向け対策を発表するなど、事態の収束に向けた動きを見せている。スマホを介した顧客サービスを提供する多くの企業が対象となり得る状況は続くとみられる。