イクヨがムラキに対し1株3,000円の公開買付け(TOB)を表明し、前日終値に対して大きなプレミアムが付いた。小型株の中からPBR1倍割れ・無借金・時価総額100億円以下の条件を満たす銘柄を20社厳選している。
10月26日、東証スタンダード上場のムラキに対し、イクヨがムラキ株を1株3,000円で公開買付け(TOB)を表明した。前営業日の終値が1,458円だったことから、プレミアムは約105.76%となっている。ムラキの取締役会の同意を得ていない「同意なき買収」で、当日ムラキ株はストップ高の1,758円まで買われた。発端は今年1月で、イクヨが投資ファンドから株を取得し株価が急騰、以後株主提案や独立委員会の認定、株式取得の動きが進んだ。時価総額は20億円台、自己資本比率は約67%、PBRは1倍割れで、少資金で過半数取得が見込まれる状況だった。
市場環境も追い風となり、第2・第3のムラキが生まれやすいと指摘されている。2025年のTOBは136件、MBOは30件と過去最多で、重要提案行為を伴う大量保有報告書も増加。2026年には公開買付制度の改正で保有比率30%超の取得にTOB義務が課される見通しだ。東証スタンダード市場では現在も半数近くの企業がPBR1倍を割り込んでいる。
本記事では、PBR1倍割れ・無借金・時価総額100億円以下の3条件を満たす東証上場銘柄を、10月下旬の株価と直近の決算短信で1社ずつ確認し、合わせて20社を厳選した。選定過程では、既に上場廃止やTOB成立が決まっていた銘柄は除外している。
個別銘柄の例として、ムラキの大株主名簿に名を連ねるエイケン工業や、海外出資が進む東京コスモス電機などが挙げられている。いずれも現状の財務状況や株主構成の変化が特徴で、今後の動向次第で株価の反応が大きく変動する可能性がある。