野村證券のストラテジストは原油と日本株の過度な連動は一巡するとみており、今後の相場としてWTI動向と停戦状況、投信フローなどを見比べるべきだと指摘している。
直近の相場では原油の上昇と日本株の動きが極端に連動する局面が生じたが、イラン情勢の沈静化を前提とした大局観を重視する見方が示された。3月2日以降、原油価格の上昇と日経平均先物の下落が鏡写しのように連動しており、WTIが87.5ドル程度なら日経平均先物は約54,500円前後と試算されるとの分析があり企業業績への影響も併せて検討されている。
一方、原油高が企業EPSを下押しする影響は限定的と見られ、WTIが65ドルから88ドルへ上昇した場合でも2026年度の増益見通しは大きく崩れず、リビジョン・インデックスは6月以降に持ち直す可能性があるとの見方が示された。国内株式投信への資金流入は3月6日〜11日に1日あたり約400億円ペースと報告され、押し目買い意欲の強さを示唆している。
リスクシナリオとして停戦確率が4月末まで50%前後と推計される場合、日経平均は約55,000〜56,000円前後と見込まれるが、停戦が0%の場合は日経平均が約51,500円まで下落する可能性がある。一方、停戦が100%となれば日経平均は約58,500円へ戻る可能性もあるとされ、WTI先物カーブはバックワーデーションが継続している状況が続くと説明された。さらに、油田・船舶の位置や過去のパターンといった情報を含む個別の問い合わせは増えているが、情報の焦点は相対的に市場全体の指標へ移りつつあるとの見解が示された。