ホンダジェットの生みの親・藤野道格氏が2026年9月、日本人初のJCハンサカー航空工学賞受賞者に選ばれた。約30年の開発史と社内の批判を乗り越え、世界から設計が高く評価された。
世界が認めたホンダジェットの設計として、藤野道格氏はエンジンを主翼の上に載せる配置を実証し、空気抵抗を減らして燃費を高め、客室の騒音を抑えると評価された。NAEはこの功績を受賞理由として挙げ、授賞式はワシントンで10月4日に行われた。日本人として初の受賞者となる。
しかし藤野氏の設計はかつて社内で酷評され、研究計画は打ち切られ、機体が世に出るまで約30年を要した。受賞の裏には30年に及ぶ検証と信念の継続があったとされる。藤野氏は当時の上司の言葉を公的な場で明かし、設計への賛同を得るまで苦難を経験した。
藤野氏は1984年に東京大学工学部航空学科を卒業後、ホンダへ入り、航空機研究チームに配属された。その後、米南部ミシシッピ州の田舎で実験機を2機製作したが、事業化には至らず、1996年には計画が打ち切られた。
今回の受賞はホンダジェットの革新性と長い開発史が評価されたことを示すものであり、日本人初の受賞となる点が注目される。