創業者・永守重信氏が去ってから1年。ニデックは不正会計と品質不正が表面化し、巨額の減損と赤字を公表するとともに特別注意銘柄指定の審査を受けている。
ニデックは2026年3月期の連結決算で、不正会計と品質不正が影響し巨額の損失を計上した。最終損益は赤字に転じ、営業損益も大幅赤字となった。創業者の永守重信氏は以前に経営の中心から退いているが、経営体制の課題が露わになった。
決算発表直後の会見で新社長は減損の原因を過去の過剰な設備投資と需給の悪化と説明し、棚卸資産の評価損の未計上などが先送りされていた実態を指摘した。第三者委員会の調査結果も含め、長年のトップダウンと業績目標の過度な圧力が背景にあるとされる。
特別注意銘柄の指定を受け、内部管理体制の改善を1年を目処に審査する方針が示され、改善が認められなければ上場廃止の可能性がある。PwCジャパンの監査報告は意見不表明が2年連続となり、会計プロセスの信頼性に懸念が残った。
事業の見直しとして、電子部品子会社ニデックコンポーネンツをカーライルへ売却する発表があり、譲渡価額は1029億8千万円。これにより拡大路線からの転換を図る姿勢が示された。