米国のAI大手アンソロピックがIPO手続きの申請をSECに提出したことで、AI・半導体株を中心とした銘柄に買いが集まり、日本市場にも影響が波及する見込みとなった。日経平均の調整が一巡するとの観測が広がり、逆張りの買いが意識されている。
今週の米国市場はダウとナスダックが反発し、半導体株を含むSOXなどが大きく上昇した。これに先立ち、AnthropicがIPO手続きとしてS-1登録届出書をSECに提出した。早ければ11月下旬にもNASDAQ市場へ上場する見通しで、AI・半導体関連株の買い材料となった。
アンソロピックの申請によると、今年上半期の売上は前年同期比14倍の162億8600万ドル、純損失は807億ドル。今回の上場で1000億ドル超の資金調達と市場評価1兆5000億〜2兆ドルに達する可能性があるとされ、企業規模の大きさが市場期待を高めた。
日本市場では日経平均が前日比上昇し、AI・半導体関連銘柄の見直し買いが広がるとの観測がある一方、米国の新興AIインフラ企業の信用不安解消が見通しを左右するとの見方もある。加えて、FOMCの動向や日銀の政策決定会合など、次期の金融政策イベントも相場の鍵として位置づけられている。
日本企業のサイバー攻撃対策の強化も市場のテーマとなり、GMOインターネットへの不正アクセスや補償の発表を受け、政府が能動的サイバー防御を強化する方針を示した。こうした動きの中で、セキュリティ関連株への需要拡大も観測されている。
今後はアンソロピックのIPO目論見書の開示をきっかけとしたAI・半導体株の見直し買いの継続が想定され、日経平均は25日・75日移動平均線を目指す展開がメインシナリオとされている。読者は関連銘柄の動向と、米中の市場動向の両方に注目しておくべきだ。