外食大手の元気寿司ゲンキGDCと塚田農場APHDが自社で米を生産開始。ゲンキGDCは年間約5000トンのシャリ使用に対し、初年度は250キロの自社栽培から将来約500トンまで拡大する計画を示す。
令和の米騒動をきっかけに、外食大手がコメの自社生産に乗り出した。ゲンキGDCは宇都宮で農業法人を設立、将来は年間約500トン規模まで拡大してグループの米供給を安定化させる方針を示している。一方、APHDは静岡で初年度250キロの自社栽培を開始し、主力の居酒屋・定食での使用と外部販売を視野に入れる。
ゲンキGDCは産地契約と自社栽培を組み合わせ、コメの価格・数量の安定を狙う。自社田んぼは30ヘクタール規模の水田を将来約500トンへ拡大する計画で、栃木県内店舗の年間使用分を賄うことを目指す。APHDは小規模な自社栽培を通じて生販直結の知見やブランド価値の向上を狙い、締めのご飯や弁当での活用を想定している。
米価の下落局面でも、川上化は需給の波を和らげる保険的役割を果たすとの見方がある。今後、両社の自社栽培と契約の組み合わせが、外食の供給安定性とブランド作りにどう影響するか注目される。
自社生産の規模感や狙いは異なるが、コメを原価の柱とするのか、ブランド演出の一部とするのかといった観点の違いが、川上化の形を左右していく。