SVOD会員数未達と投下資本回収リスク
FY2016に初出。7回の記載のうち2回が「悪化」で、最初の「悪化」はFY2017。直近の記載はFY2026。
日本テレビホールディングスがこのテーマで「悪化」側に入ったのは2017年。同じテーマの他社の中央値(2019年)より2年早い。
テーマ全体が最も大きく悪化側へ動いたのは2025年。11社中10社が悪化側に。
直近の記載が「再掲」なのは、ほかに1社。
- FY2026再掲有価証券報告書
「しかしながら、これらの事業は成長分野であるとともに、豊富な資金力を有する外資系企業が参入するほか、国内配信事業の統合など競争環境は年々厳しくなっております。」
動画配信事業ではHulu、TVer、TVOD、電子コミックへ展開する一方、外資系企業・国内競合との競争激化と投下資本回収リスクを引き続き記載している。 - FY2025顕在化有価証券報告書
「HJホールディングス株式会社は、インターネット動画配信事業を取り巻く厳しい競争環境に晒されています。事業計画の見直しを慎重に行った結果、HJホールディングス株式会社が計上している事業用資産について、収益性の低下により投資額の回収が困難であると見込まれるため、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として特別損失に計上しました。」
動画配信事業の競争・投下資本回収リスクが、Hulu運営会社の事業用資産減損4,405百万円として実際に発生した。 - FY2022再掲有価証券報告書
「しかしながら、これらの事業は成長分野であるとともに、豊富な資金力を有する外資系企業が参入するなど競争環境は年々厳しくなっております。」
動画配信事業について、Hulu等の利用拡大を記載する一方、外資系企業の参入と競争激化、投下資本回収困難のリスクを再確認している。 - FY2019-Q3顕在化有価証券報告書
「インターネット動画配信事業の競争環境が厳しさを増す中、当社の連結子会社であるHJホールディングス㈱は、定額制動画配信サービス「Hulu」の更なる競争力強化を目的として、動画配信基盤(以下、本配信基盤)の一部を段階的にリプレースする意思決定を行いました。これに伴い、当社の連結子会社であり、本配信基盤を保有し、開発及び運用を行う㈱フォアキャスト・コミュニケーションズにおいては、本配信基盤の一部について当初の使用見込期間を短縮することとなったため、回収不能分を合理的に算定し、当第3四半期連結累計期間に減損損失を計上しております。」
動画配信事業の競争激化を背景に配信基盤の一部をリプレースし、使用見込期間短縮による減損損失2,065百万円を計上した。 - FY2018悪化有価証券報告書
「今後の見通しにつきましては、好調な地上波視聴率は維持しているものの、スポット広告費の地区投下量の前年割れが続く恐れがあることや、動画配信事業において会員数が想定に達していないことに加え、他の配信事業者との競争が激化していることなどが予想されます。」
SVODについて、会員数が想定に達していないことを実績として明記し、競争激化も併記している。 - FY2017悪化有価証券報告書
「しかしながら、これらの事業は成長分野であるとともに、競争環境は年々厳しくなっております。SVOD事業は定額制であるため、会員数が想定通りに伸びない場合やネットワークインフラや端末の高機能化等により、市場を取り巻く環境が大きく変容する場合には、投下資本の回収が困難となり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。」
SVOD事業について、競争環境が年々厳しくなっているとの記載を追加し、会員数未達・環境変化による投下資本回収リスクを示している。 - FY2016初出有価証券報告書
「現時点においてSVOD事業は成長過程にあり、今後の動画配信市場の拡大と、それに伴う会員数の拡大という目標に向け、Huluの知名度アップに向けたプロモーション、幅広い年齢層、趣味嗜好に合わせたコンテンツの充実を図る方針です。しかしながら、SVOD事業は定額制であるため、会員数が想定通りに伸びない場合には収入が増加しない可能性があります。」
動画配信を成長分野とする一方、会員数未達時の収入停滞と投資回収困難をリスクとして記載している。