かつて日本企業は技術革新で世界をリードしてきたが、近年の苦戦が目立つ。米国のシリコンバレーとの比較を交え、日本の強みと課題を専門家の視点から整理する。
本記事は、日本の技術大国としての現状を問い直すもので、かつて技術革新を牽引してきた日本企業はいま何を強みとしているのか、何が不足しているのかを探る。スタンフォード大学特任教授のリチャード・ダッシャーさんへのインタビューを通じて、日本の課題が浮かび上がる構成となっている。
イノベーションは破壊的と漸進的の二つに分けられ、破壊的イノベーションは新たな価値創造と行動様式の変化を伴う。日本企業が得意とするのは、長期的に少しずつ改良を重ねる漸進型のイノベーションであり、終身雇用の下で支えられてきたと指摘される。
具体例として、ウォークマンやカーナビ、QRコード、携帯端末の絵文字など、日本企業が世界を変えた技術革新が列挙される。一方、軽量で強度の高い炭素繊維は航空機や自動車へと普及するまでに約30年を要したとされ、長期的な研究開発の重要性が示される。
記事の後半では、日本のスタートアップの状況にも触れ、日本総合研究所の上席主任研究員の見解を紹介している。これにより、日本の革新の地盤をどう強化するべきかという論点が整理される。