日銀の氷見野副総裁が講演で、引き続き利上げと金融緩和の度合いの調整を示し、物価上振れリスクを意識する必要性を強調した。
日銀の氷見野良三副総裁はさいたま市での講演で、引き続き政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整していく方針を示した。追加の利上げが近いという明確なサインはなかったものの、今後の政策運用は物価動向を踏まえた判断になるとの認識を示した。
講演後の記者会見では、これまで以上に物価の上振れリスクを意識する必要があると強調し、利上げに積極的な姿勢をのぞかせた。日銀は6月に政策金利を1.0%へ引き上げたばかりであり、次回の金融政策決定会合での動向が市場の注目点となっている。
市場の観測では9月の次回会合で追加利上げに踏み切る可能性が取り沙汰されている。氷見野氏は実質金利の大部分がマイナスである点を指摘し、日本の金融環境は緩和した状態が維持されているとの認識を示した。
同氏は物価安定目標の2%を踏まえ、物価の基調を重視して政策判断を進めるべきだと説明した。供給制約や原油高、AI関連需要の高まり、円安などの要因が基調に影響を及ぼしているとの認識も示された。